ぱっと手を掴んで、握り締めた。
ポーカーフェイスがほんの少しだけ崩れていた。
『たまにはこういうのも、いいだろ？』
なんて。
いつも余裕しゃくしゃくのアイツに、泡ふかせてやりたかっただけ。
ポーカー・フェイス
授業中にふと、目が合うだけで身体に鼓動の音が響く。
らしくない。
自分で自分に戸惑ってしまう。
あいつはまだこっちを見ている。
顔が火照っていくのを感じた。
「ヤンクミ顔赤くねぇ？」
「そ、そうかっ？最近暑いからなっ」
なんて意味不明な回答。
だって、今日は涼しいから。
遠目に沢田が笑いをこらえているのが判る。
「慎、どしたの？」
「別に・・・」
内山が沢田を不思議そうに見ていた。
時計の針が動いて、いつもの音楽が鳴る。
ナイスタイミングのチャイムに感謝しながら、授業を打ち切った。
「じゃー今日はここまで。おわりーっ」
ドアを開けて教室を早々と後にする。
背中からは昼休みが始まるのが嬉しそうな声がたくさん聞こえた。
それと共に、ひとつの足跡も聞こえた。
「ヤンクミ」
低い声で引き止められた。
まだ顔が赤いのを自覚していたので振り向く事はしなかった。
「な、んだ？」
前を向いたまま聞き返す。
声がどもってしまった。
不覚。
「なに怒ってんの」
「・・・怒ってなんかないぞ」
足早に歩く。
沢田も一緒に早くなる。
違うんだ、怒ってなんかない。
悔しいだけ。
いつも先手をとられてしまう、自分が。
だからたまには。
私から。
悔しさが自分を少しだけ暴走させた。
大きな手を、しっかりと握り締める。
沢田は驚いた表情を隠せずに、こっちを見た。
「おい・・・」
「沢田慎、捕獲っ♪」
その驚いた表情が嬉しくて。
さっきまでの悶々としたものはどこかへ行ってしまい、
残ったのは軽やかな気分。
他の生徒が少しこっちを見ていた。
でも『スキンシップ』の言葉を防壁にして、気にしない事にした。
「・・・意外と大胆だよな」
「そうか？」
「ばーか」
バカと言った口調までもが何故か愛しく。
いつもならはらただしいまでもの無表情が、少し崩れたからだろうか。
握り返してくれた手の力強さを
勝手に
“隣にいてもいい”
の言葉に置き換える。
あいつを捕まえた気がした、
涼しい季節のお昼時。
ＥＮＤ
◆有希の可愛い妹ｖ 蓮華 管理人の莢名 心様から慎クミｓｓですーｖｖ
◎心様からのコメントです。
有希ちゃーん！！このたびは遅れてしまって、本当に本当にごめんなさい；！！（土下座
しかもせっかく待っていただいたのにこのような駄文で・・・（滝汗
ちょっとヤンクミを大胆にさせてみました・・・（えぇぇ
慎を捕まえた、暴走ヤンクミのように解釈していただければ光栄です；；
うん、それと最後に。
今回はこのような素敵企画に参加させてもらって嬉しいですｖｖｖ
本当にありがとうございましたｗｗ
◎有希乱入長コメント
…ホゥ。
読み終えてから何度も幸せの溜息が零れます（勿体無い）
もうねぇ、何何〜このほんわかで幸せな空気は〜〜ｖｖ
慎ちゃんと、久美子姐さんの幸せ満開な笑顔が頭に浮かんで、コッチが幸せな気分になれます（じーん）
どうやったら短編でこんな空気を引き出す事が出来るんだろう。。。ぶつぶつ。。←しつこい。
うぷぷぷ、久美子姐さんが慎ちゃんを「捕獲」しちゃったよ＞＜ウギャー！も、萌え！！
有希の心は全然涼しくならないですーーーっっ（熱）
でもさぁ、久美子姐さんの恋する一杯の気持が文の中から溢れるように伝わるよねぇ（感涙）
やっぱり慎クミは最高だねーｖｖ 自分の作品ＵＰするの逃げたくなってきた。(コラ！）←どさくさ
有希の可愛い妹ｖ 心ちゃんへｖ
キャー！心ちゃん、創作お疲れさまでしたー！！（抱きっ）
いえいえ、コチラこそ何だか気を遣って頂いたみたいで、大変申し訳ありませんでした！！
大変お忙しい中に、当サイトの企画に参加して下さり、心に沁みる慎クミ作品を
お披露目して下さって…うぅぅ。＞＜うわ〜ん！本当に有難うございました〜〜〜！！（感涙）
最後の盛り上げに無くてはならないＣＰｖ 心ちゃんの素敵慎クミ作品で最高潮に祭りが
盛り上がったってもんですよ〜〜〜！！（大感謝）有希姉感激です＞＜
可愛くて優しい心ちゃんｖ 作品もその心ちゃんの人柄が滲み出ていてとっても癒されましたｖ
これからもサイト共々、仲良くして下さいねー♪この度は企画参加、有難うございましたー！！
