「クリスマス V 」
先手:山口
後手:沢田
「クリスマス〜ブーイー!」
「は?」
「イブの逆だから。」
「・・・」
「すまねぇな・・・イブは終業式終わってからクラスの連中とパーティしちゃったわけだが。」
「微妙に煮え切らない言い方やめてくれる」
「で、でもおまえだって25日バイト入れてたから今日になっちゃったんだろ」
「前日休み取ってたもんで。」
「ぐ・・・。す、すみませんでした!あいつらがどうしてもって言うから・・・」
「おまえが断れねぇのも含め、全部確信犯だろうけどな。・・・俺に対する」
「いや、クリスマスにアタシと過ごしたいなんて可愛いトコあんじゃねぇかコイツら、とか思ったらさー」
「・・・よく分かってらっしゃるもんだ」
「なにブツブツ言ってんだ?」
「何でもない。ここで不機嫌なまま時間を無駄にしちまったら、それこそヤツらの思う壺だからな」
「・・・?」
「まぁ当然、埋め合わせはしてくれるんだろうな?」
「え?だから、今パーティーを・・・ほら、クラッカーとか買ってきたりしてな」
「どういう奉仕をしてくれるのかな・・・久美子さん。」
「え?」
「・・・」
「・・・え?」
「・・・・・・・・・」
end
文:すみ
絵:雪乃